アナログ・シンセサイザー ユーロラック・モジュラーシンセサイザー

【連載企画】シンセサイザーについて学ぼう Vol. 01 〜基本原理:音の仕組みと正体〜

こんにちわ、Five G STAFF Nです。
当店ではよく
「シンセサイザーを触ったことはあるけどよくわからない」
「シンセサイザーやモジュラーをこれから始めたいけどどうしたら良いのやら」
...などのご相談をお伺いします。
シンセサイザーを操作する事は出来ても
シンセサイザーそのものを理解出来ないと本当の面白さへはたどり着けません。
そこで今回から、モジュラーシンセサイザーを元に皆様と一緒にシンセサイザーについて学んでいこうと思います。

▶︎シンセサイザーって何?

インターネットで「シンセサイザー」と検索すると次のような説明が出てきます。

シンセサイザー(英語: synthesizer)は、一般的には主に電子工学的手法により楽音等を合成(英語: synthesize:シンセサイズ)する楽器「ミュージック・シンセサイザー」の総称。いろいろな音が作成・編集できる鍵盤楽器。電子楽器、音源と呼ばれることもある。

Wikipediaより

おわかりいただけたでしょうか…私はさっぱりわかりません。
前述の説明からわかったのは、どうやら音を合成したものらしいという事。
では具体的に「シンセサイザー=合成音」とはなんなのだろうか?
連載第1回目の今回は、シンセサイザーの正体について迫っていきたいと思います。

●音の基本原理

音の高さは、一定の時間あたりに「もの」が振動する回数によって変化します。

ここで突然ですが、理科の実験です。
同じ大きさのグラスを2個用意し、それぞれ下記のように分けます。
・水が沢山入っているグラス
・水が少ししか入っていないグラス
それらのグラスの縁を持って、下からスプーンで優しく叩いてみましょう。









音は鳴りましたか?









それぞれ違いはありましたか?









音の高さは、一定の時間あたりに「もの」が振動する回数によって変化します。
この数が多いほど高くなり、少ないほど低くなるので
・水がたくさん入っているグラス→低い音が出ます。
・水が少しししか入っていないグラス→高い音が出ます。
例えばこのグラスを持つ指の数を変えて叩いてみましょう。
指を2本、3本、4本、5本…
その都度グラスを叩いてみると、音が変化している事に気がつくと思います。

ではこれをもう少し掘り下げつつ、電子的に置き換えていきましょう。

●音のしくみの3要素

グラスを叩くと音が鳴るという「仕組み」の中には、実は3つの要素が隠れている事に気がつきましたか?
実は先ほどから答えを書いています。答えは…「振動」です。
振動が起こるためには、3つの要素が必要です。
そしてこの3つの要素…振動こそが、音の鳴る正体なのです。
では振動=音の正体=3つの要素とは一体何なのか、見ていきましょう。

・周波数(ヘルツ Hz)=音の高さ(Pitch)
「周波数」という言葉はご存知でしょうか?
電気には懐中電灯や携帯ラジオで使われている「直流」と、家庭電気製品に使われている「交流」があります。
交流の電気は、規則正しく大きくなったり小さくなったりしています。
この様子は波のようですね。
1秒間に繰り返す(周回)波のことを「周波」といいます。
例えば家庭用の電気について「60ヘルツ」「50ヘルツ」と言うのを聞いた事がありませんか?
これは電気の波(山と谷で1組)が1秒間に60回繰り返されている、ということをいいます。
この周波数を表す言葉を「Hz(ヘルツ)」といいます。
周波数=Hzが低いうちは人の耳ではなかなか聞き取ることができませんが
周波数が一定の数値に達することで聞き取れるようになります。

・音圧(デシベル dB)=音の大きさ
工事現場などで騒音を数値化して表す言葉として「●●デシベル」と表示されているのをみた事がある人もいるかと思います。
日常生活における「騒音度数」を表すと、例えば下記のようになります。
⇒木の葉の触れ合う音はおおよそ20デシベル
⇒通常の会話や学校のチャイムはおおよそ60デシベル
⇒自動車のクラクションはおおよそ100デシベル
このように、デシベル数が大きくなるにつれて聞こえてくる音も大きくなってますね。

・音色=音の明るさ
「周波数」「音圧」ときて最後のひとつ、「音」を構成している3つめの要素は「音色」といいます。
人は周波数と音圧が一緒でも、「音色が違う」事で音の違いを認識しています。
…ちょっと解りにくいので、単純に「色」で見てみましょう。

いじわるな質問かもしれませんが、上の図の3つのマルは全く同じに見えますか?
…色が違いますよね。
上の図のマルを「それぞれ違うもの」と認識しているのは視覚的にですが、音でも同じ事が言えます。
音を言葉に表そうとすると先ほども書いたとおり「ちょっと解りにくい」ですが
同じ「色」と捉えて音色も明るい、暗い、派手、地味、澄んだ、濁った…
の様に言います。
先に紹介した「周波数」「音圧」よりもっと感覚的ですね。

周波数、音圧、音色…この3つの要素が揃い、やっと音が鳴ります。
これこそが音の正体なのです。


連載第1回目の今回は、音の正体の3要素についてご紹介いたしました。
一見するとすごく難しい内容なのでまだあまり面白くない方もいらっしゃると思いますが
今回紹介した3要素をきちんと理解出来ているか否かで、シンセサイザーの音作りや聞き方が変わるはずです。
基本的な操作は出来るけど原理はそこまで理解していないという方も、是非一度意識してみてください。
きっと理解出来た時にもっと音楽が楽しくなっているはずです。

次回はシンセサイザーの心臓部・VCOについて迫っていきます。

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